HDR（ハイダイナミックレンジ）とは？

HDR（High Dynamic Range）は自然光で露出オーバーになった画像に対して、複数枚を合成することで現物に近い画像を作成する技法を指します。なお、ダイナミックレンジは識別可能な信号における最小値・最大値の比率を指し、数値を広げ肉眼よりもよりクリアで、躍動感あふれる現実を超えた画像を作り出します。

なお、HDR撮影は人間や動物、車など動きがあるものに対しては不向きで、建築物や精密機器、風景など静的な対象物に適しています。例えば、夕焼けの明暗部をクリアに映し出すことや、建物の凹凸部をよりリアルに表現することが可能です。

LiDAR（ライダー）とは？

LiDAR（light detection and ranging）は対象物にレーザー光を照射し、跳ね返ってくるまでの時間を計測する原理です。反応がある時間を測ることで対象物との距離だけでなく、方向まで把握できます。なお、レーダーは電波を用いて測定する方法を指し、レーザー光は電波よりも高い精度で情報を取得できるため、ディテールの確認が欠かせない車や建築物に適しています。

LiDARは地質学・気象学の分野で古くから活用されており、真新しい技術ではありません。しかし近年の目覚ましい技術の進歩により、精度が格段に向上し、新しい分野での活用も目立ちます。特に建築物のように光が反射しにくい対象は、レーダー波での測定が不向きなため、LiDARを搭載したBLK360 G2の活用がおすすめです。

VISとは？

VISはBLK360 G2に搭載されている、ライカジオシステムズ社独自の技術です。VISにより機器が自身の位置を随時把握して、正確な計測をサポートします。ベースには自動運転やお掃除ロボットに活用されるVisual Slamが使われており、ライカジオシステムズ社がよりBLK360 G2を効率的に使用できるよう手を加えたものがVISです。

VISが搭載されていると、BLK360 G2がスキャン後に画像を自動合成します。そして、合成されたものはデバイス間で同期させながら、ストリーミングが可能です。スキャンから確認までをその場で行えるため、作業者の労力やかかる時間を大幅にカットできる点が最大の魅力といえます。

VISが搭載されていることで、本体の位置情報をよりスマートに認識でき、その結果として作業全体がスムーズに進められます。また、BLK360 G2ではスキャンにかかる速度も旧モデルの5分の1に抑えられるため、相乗効果が期待できます。測量の作業時間を減らし、かつ高精度の計測を行うためにVIS搭載のBLK360 G2はおすすめです。